トップページ > 孤独死とセルフ・ネグレクト
孤独死とセルフ・ネグレクト
あなたは、セルフ・ネグレクトかもしれない!
セルフ・ネグレクトとは

成人が通常の生活を維持するために必要な行為を行う意欲・能力を喪失し、自己の健康・安全を損なうこと。
必要な食事をとらず、医療を拒否し、不衛生な環境で生活を続け、家族や周囲から孤立し、孤独死に至る場合がある。
防止するためには、地域社会による見守りなどの取り組みが必要とされる。自己放任。(出典「デジタル大辞泉」)
若い人にも増えている、台所に積まれた食後の食器やコンビニの弁当のゴミなど部屋を片付けられないゴミ屋敷状態。
着替えや入浴もせず、洗濯せずに顔も洗わない。体調が悪くても医者にかかることもしない。
孤独死の共通点として、ゴミが散乱、訪問者がほとんどいない。
セルフ・ネグレクトは孤独死に直結するとも言われています。
なぜ普通の人がセルフ・ネグレクトに陥るのか?
セルフ・ネグレクトに陥る主な原因は、
- 家族や配偶者との離別や死別
- 自分自身の病気などで仕事や学校を辞めてしまい社会との繋がりがなくなった
- 貧困そのもの
特に都会に住んでいるとひとり暮らししている事が多いので注意が必要です。
今は社会的に繋がりがあると思っている方も、仕事以外の友人や知り合いは少ない方も多いと思います。趣味で繋がる友人や地域社会との接点が無いと、何かの事情で仕事を辞めてしまうと、そのまま孤立して、「セルフ・ネグレクト」に陥ることがあります。
また、20代30代は積極的に何かを始める気力も体力も充実していても、40代50代となると徐々にそれも失うことが多く、社会との繋がりを持つためにも努力が必要となります。
52歳単身弟のセルフネグレクトからの孤独死
2015年に亡くなった弟の部屋を片付ける為に部屋に入って驚いた。仕事をしていた机の足元には4リットルの同じ焼酎が2本あり、何故かいづれも半分づつ残っていた。寝床は初めて足を踏み入れたが、敷かれた布団の周りにはパソコン周辺機器やソフトの箱やパソコン関連の月刊誌が山積みになっており、その数約1,000冊。
さて、どっから手をつけたものかと思い冷蔵庫を開けると酒のつまみなのだろうか、食べかけの惣菜がいくつか出て来たが賞味期限はほとんどが2ヶ月くらい前のもの。
外食をしていたのか、米を炊いた様子はなくインスタントのカップ麺などのゴミはなかった。
子供の頃は、元々は几帳面でノートなどをきっちり書いて年代ごとに保管していたり音楽カセットも番号を振って棚に並べるような奴だった。何年も前のものなのだろうが、部屋にあったコンビニなどの買い物の袋は、1つづつ畳んでティッシュの箱に綺麗に整理されていた。一体いつから変わってしまったのだろう。
部屋はトイレと風呂場が別だが、風呂場にはパソコンの空き箱と干からびた石鹸があり使っていた様子はない。わざわざ銭湯に行っていたのか?どんな生活をしていたのか想像ができない。
警察で遺体を見た印象は痩せ細り80代位の老人のように見えたことから、アルコール依存が進み、食べ物を口にせずに焼酎ばかりを飲んでいたのだろうか。
それで衰弱して、動けなくなった?
これはあくまで想像だが、そんな風に思った。
何がどこにあるかもわからない為、ゴミ袋とガムテープにナイロンひもを買って一旦は全て自分で仕分け整理をした。
回収にはゴミの回収業者を頼んだが、不要な物の運び出しだけで10万以上かかり、その後も片付けのために1週間ほぼ泊り込んでの作業となった。